この冊子は、世田谷区が発行している、「一緒に学ぼう!世田谷 認知症とともに生きる、みんなでアクションガイド、小学生編」です。 1ページ 始めに、「認知症」について知ってほしいことです。 長い時間をかけて、少しずつ、わからないことや、できないことが増えていきます。 例えば、考えをまとめるのに時間がかかるようになります。また、場所や時間がわかりにくくなることがあります。何かを覚えていることや、思い出すことが苦手になります。 認知症になっても、できることが、たくさんあります。 認知症になったからといって、性格が変わるわけでも、何もわからなくなるわけでも、何もできなくなるわけでもありません。 認知症であってもなくても、自分なりに大切にしていることがあります。 ですから、 その人のお話をよく聞くことが大切です。聞いてくれる人がいれば、お話できます。 その人がやりたいことを、いっしょに、楽しくやってくれる人がいると、認知症があっても落ち着いて、楽しく、元気に暮らすことができます。 次に「認知症とは」の説明です。 「脳」はものを覚えたり、考えたり、話したり、数をかぞえるなど、わたしたちが暮らすために、とても大事な働きをしています。 「脳」の病気などで暮らしにくくなっていくのが、「認知症」です。 認知症には、体の調子や暮らし方、まわりの人の関わり方が大きく影響します。 お父さん、お母さんのような、若い人でも、認知症になることがあります。2025年推計値では、65歳以上の約5人に1人が認知症です。また、2024年推計値では、世田谷区には、約3万2千人の認知症の人が暮らしています。 2ページ 「認知症の人の声を聞いてみよう!」です。 始めに認知症本人の、ヌキタ タダヨシさんのメッセージです。 「決めつけないでほしい。」、「いちばん大事なのは、みんなと話しあうこと。」、「家にこもっててはだめ、どんどん外に出よう。オープンにしよう。」、「この町で楽しく暮らし続けたい。」と話します。 ヌキタ タダヨシさんは、テレビ番組を作る会社で働いていました。70歳のときに、ソファーの後ろからゴリラなどが見えるようになりました。病院に行って、レビーしょうたいがた認知症だと分かりました。 次に、「みんなが認知症の人といっしょにできることが、たくさんある!」をご紹介します。 おしゃべりしよう、音楽やスポーツを楽しくしましょう、花を植え、学校や町をきれいにしましょう、あいさつや交通安全をいっしょに守りましょう、買い物をゆっくりしましょう、散歩をしましょう。 また、認知症の人と楽しく活動する「アクションチーム」があります。みんなも参加してみよう! 「アクションチーム」とは、まちに暮らすいろんな人たちが、認知症の人の声を大切にして、いっしょに活動している楽しい集まりです。みんなが住んでいるまちにもアクションチームがあるか調べてみましょう! 裏表紙 「ヤングケアラー」について説明しています。 家族のために、大人に代わって家事や家族のお世話をしたり、心配をしている子どもたちのことを「ヤングケアラー」といいます。 お友だちの中にも、家族のお世話をしていて、なかなか遊べない、そんなことがあるかもしれません。 みんなが楽しく元気に過ごせるよう、気になることや、 家族のお世話などで困ったことなど、身近な大人に話してみましょう。 担任の先生や保健室の先生、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーになんでも相談してください。 電話でも相談できます。 「せたホッと」、電話番号は、0120-810-293です。 相談時間は、月曜から金曜、午後1時から午後8時。土曜日、午前10時から午後6時。日曜、祝休日、年末年始は除きます。 料金は無料です。 みんなが、元気で、楽しい日々になりますように。みんなでいっしょに、話しあってみましょう。このガイドを、おうちの人にも、見てもらいましょう。 この冊子に関するお問い合わせは、世田谷区認知症在宅生活サポートセンターまでお願いします。電話番号は、03-6379-4315、FAX番号は03-6379-4316です。 以上で、冊子の内容説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。