二子玉川あんしんすこやかセンター「アクション講座(世田谷版認知症サポーター養成講座)」開催報告
1月17日(金)、二子玉川あんしんすこやかセンター主催の「アクション講座」が開催されました。
会場は二子玉川まちづくりセンターの活動フロアー、22名の方が参加し、認知症のご本人の話を通じて理解を深める機会になりました。
今回は、レビー小体型認知症の診断を受けつつも、自分らしく暮らしている藤原郁子さんと、もの忘れの不安から病院を受診してこれからに備えようとしている加藤さんのお二人が登壇し、それぞれの体験や工夫していることなどを話されました。
●いつもと違うな?と感じた瞬間
藤原さん:夫の介護が終わり、気持ちが沈んでいるときに、昔飼っていた秋田犬がふと台所に現れた。「なんでだろう?」と思う不思議な体験だった。それ以外にも、家の鍵がなくて困っていたら冷蔵庫から出てきたことがあったり、いつも出かけるところに行く途中で「私はどこに行くんだっけ?」と考えて自宅に戻ったら思い出したこともあった。
加藤さん:元々、おっちょこちょいな性格ではあったが、拍車をかけて物をなくしたり、藤原さんと同じで冷蔵庫に間違って眼鏡をしまっていたこともあり、不安だった。
●診断されたときの気持ち
藤原さん:認知症と言われてショックを受けることはなかった。今までの幻視(見えないものが見えている状況)などの理由が分かって納得した。
●支えられて助かっていること
藤原さん:昔からの友達や読み聞かせの活動をしている仲間に支えられている。仲間に、「藤原さんは藤原さん。変わらないよ」と言ってもらえて、すごく嬉しいし、自分を見てくれていると感じる。これからも甘え上手になろうと思っている。
加藤さん:あんしんすこやかセンターに、もの忘れについて相談できて、とても心強かった。今まで、行政の人と関わることがなかったし、世田谷区が認知症について積極的に取り組んでいることを知らなかった。

お二人の体験や語りに、皆さん頷きながら耳を傾けておられました。質問コーナーでは、「認知症と診断されたとき、受け入れるのに時間がかかりましたか?」といった質問や、「友達とのつながりの大切さを再認識した」などの感想が挙がり、皆さんの関心の高さが伺えました。講座の最後には、参加者から「お二人の話を聞いていて、認知症になっても怖くないと思えた」と、今までの認知症のイメージがガラっと変わったというコメントで閉会となりました。
区内各地区でアクション講座(世田谷版認知症サポーター養成講座)が開催されます。当センターのホームページにも参加が可能なアクション講座の日程を紹介しています。ご興味がある方はぜひ、ご参加ください。