希望条例施行4周年・令和6年度認知症月間イベント『認知症を知る・触れる・感じる』開催報告
令和6年9月21日(土)、世田谷区立保健医療福祉総合プラザにて、希望条例施行4周年・令和6年度認知症月間イベント『認知症を知る・触れる・感じる』を開催しました。
当日はプラザ1階の全体を使って、認知症の最新情報や世田谷区の取組みを『知る』ブース、認知症の本人の活動に『触れる』ブース、認知症の本人が制作した作品を『感じる』ブースなど、さまざまな催しが開かれました。
第1部 午後2時~3時
●認知症講演会「認知症とよりよく付き合おう」
世田谷区認知症在宅生活サポートセンターの遠矢純一郎医師が、認知症の基礎知識、新薬などの最新情報をお伝えしました。
また、訪問診療医として関わってきた認知症の本人や家族との具体的なエピソードを交えながら本人の暮らしぶりなどを紹介し、認知症の本人にとっての生きがいの大切さや、地域づくりと周囲の理解の重要性を語りました。
録画配信 ▼ 認知症講演会『認知症とよりよく付き合おう』(34:51)
●アクション講座
世田谷区認知症在宅生活サポートセンターの村島より、令和2年10月に施行した『世田谷区認知症とともに生きる希望条例』や条例に基づいた地域での取組みなどについてお伝えしました。
第1部終了後、参加者の方には自分のこれからの暮らしや大切にしたいこと、やりたいことなどの希望を、リーフ型のカードに書いていただき、希望の木を完成させました。
録画配信 ▼ アクション講座『世田谷区認知症とともに生きる希望条例』(18:08)
第2部 午後3時~4時
●もの忘れ相談
あんしんすこやかセンターの職員に協力いただき、専門職にもの忘れや認知症について相談できるコーナーを設けました。
事前予約がなくても相談ができるため、講演会を聴いて思い立って参加される方もいらっしゃいました。
●ワークショップ「認知症世界の歩き方」
認知症の本人が経験する生活の様々な出来事を、イラストとともに感覚的に理解していくワークショップでした。
具体的な場面をもとに、認知症の本人が抱える認知機能の障害を推理していきます。参加者からは、認知症の本人への対応について考える良い機会になったと好評でした。
●認知症本人交流会・オレンジカフェせたOHA
「ハワイアン喫茶」
認知症本人交流会とオレンジカフェせたOHAの共同企画で、ハワイアン喫茶を催しました。
お茶を飲みながら気ままにおしゃべりしたり、認知症の本人によるクイズ大会で盛り上がりました。
最後はウクレレの生演奏とともに、アロハ・オエの大合唱で締め、楽しくあたたかな会になりました。
常設展示
『世田谷区認知症とともに生きる希望条例』の紹介展示や、認知症の本人が制作した作品を展示している『にんさぽギャラリー2024』も多くの方が足を止め、ご覧になっていました。
そのほかにも、認知症があってもなくても暮らしやすいまちをつくっていくためのアクションチームの活動を地域・地区ごとに展示しました。
講演を聴いた参加者の方々は、それぞれご自身の住む地域の取組みを熱心に見て、中には活動日や問合せ先をメモする姿もみられました。
参加者の声
- 講演を聴く前と後では認知症に対する不安が減り、過ごし方次第で楽しくもできるのだと思え、明るい方向が見えました。
- 世田谷区の条例にもある通り、認知症との関わり方次第で”希望”を持つことができると改めてよく理解できました。
- 地域の中で当事者が生き生きと活動されていることが分かり素敵だと思いました。
- アクションチームがたくさんあることに希望を感じました。
どのブースも盛況に終わり、訪れた方が認知症への理解を深め、地域づくりに関心を持つ機会となったのではないでしょうか。
認知症月間イベントは来年度も開催予定です。皆様のご参加お待ちしております!