認知症サポーターステップアップ講座を開催しました!

認知症サポーターステップアップ講座を開催しました!

2020年12月25日

認知症サポーターステップアップ講座とは・・・

認知症を正しく理解した上で、認知症サポーターとして、認知症のご本人やご家族への支援が地域でできるよう、より実践的な内容を学ぶための2日間の講座です。

この講座は、自分のできる範囲で認知症のご本人やそのご家族を見守り、支援する応援者である「認知症サポーター養成講座」を受講済みの方が対象となります。

今回の募集人数は15名の予定でしたが、区民の皆さんからの反響が大きく、急遽35名まで収容できる会場に変更して実施しました!

日程 講座内容
1日目:12月7日(月)・認知症の基礎知識
・認知症の人や家族への接し方
2日目:12月14日(月) ・日本の認知症ケアの新しい取り組み
・認知症に対する社会や地域のあり方

認知症の基礎知識 (1日目:12月7日)

講師:遠矢 純一郎 氏
(世田谷区認知症在宅生活サポートセンター 医師)

長年、在宅医療に携わり多くの認知症の方と接してきた遠矢医師からの講話でした。医師の立場から、認知症の基礎知識について、わかりやくお話をしていただきました。また、先生自身も家族を介護されているご経験があり、実際の認知症の方の気持ちや、周りの方がどんな支援をしたらよいかを学ぶことが出来る内容でした。

認知症の人や家族への接し方(1日目:12月7日)

講師:渡辺 紡恵 氏
(ふくろうクリニック等々力 臨床心理士)

先生の講話では、認知症のご本人や家族への具体的な対応方法の話がありました。
「パーソン・センタード・ケア、ユマニチュード」ロールプレイをしてみよう! では、参加者同士で初めて会ったお互いのことを褒め合ってみましょうという場面があり、参加者からは「大人になってから褒められることがなかったけど、嬉しかった。」という声がありました。先生から「認知症の方のことも褒めてみましょう、きっと喜ぶはず。快刺激が大事。」という学びを皆さん実感していました。

日本の認知症ケアの新しい取り組み (2日目:12月14日)

講師:谷 智雄 氏(成年後見センター職員)

成年後見制度について、聞いたことがあっても、難しい印象が強く、イメージが湧きにくかったと思います。今回の講座では、具体的に、成年後見人とは?どんなことをお願いできるか?という基本的なことから学びました。また、本人の判断能力に合わせたサービスを選ぶことができるという、高齢者の実情に合わせたお話をしてくださり、地域で過ごされている高齢者の権利擁護のための活動の1つを知ることができました。

認知症に対する社会や地域のあり方 (2日目:12月14日)

講師:竹中 毅 氏(二子玉川あんしんすこやかセンター 管理者)

あんしんすこやかセンターの役割や地域の課題、介護サービスの具体的な利用方法などのお話をいただきました。参加者の皆さんにとって、地域で活躍するための基礎的な知識を得る機会になったと思います。普段から地域づくりに関わっている先生の視点から、参加者のみなさんが認知症サポーターとして活躍するためのヒントをいただくことができました。

グループワーク (2日目:12月14日)

グループワークでは、自分の意見を他の参加者に伝えようと皆さんが積極的に発言していました。交流会では、今後のボランティア活動について熱く語り合い、とても盛り上がりました。

質疑応答 (回答:谷 智雄 氏 )

多くの方から質問をいただきました。ここでは、2つの質問への回答を掲載します。

Q.成年後見人を増やす計画はありますか。

A. 認知症高齢者の増加や単独世帯の高齢者の増加が見込まれる中、成年後見制度の利用の必要性が高まっていくと考えられます。国では、成年後見制度の利用を促進する計画(成年後見制度利用促進基本計画)において、地域住民の中から後見人候補者を育成しその支援を図るとともに、法人後見の担い手を育成することなどにより、成年後見等の担い手を十分に確保することを施策目標としています。世田谷区では、現在区民後見人(登録者157名)が60件受任し活動をしています。
(令和2年12月17日現在)

Q.「報酬は家庭裁判所が決定する」とありますが、どのくらいの金額になるのでしょうか?

A. 後見人等の報酬については、家庭裁判所(東京)のホームページ等でご確認いただけます。

https://www.courts.go.jp/tokyo-f/vc-files/tokyo-f/file/0102.pdf
(東京家庭裁判所 後見サイトより)

スタッフからの一言

2日間の研修で、認知症のご本人を取り巻く、医療、心理、権利擁護、地域支援の観点から各分野の専門家よりお話いただきました。参加者の皆さんはとても熱心で、講座後も積極的に講師やスタッフに質問していました。
将来、この世田谷区で認知症サポーターとして活躍するみなさんと、これからもともに歩んでいきたいと思います。
(世田谷区認知症在宅生活サポートセンター スタッフ一同)

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