患者様だけでなく、患者様を支えるご家族の支えにもなれたらとの思いから2019年より家族会を開催してきました。現在に至るまでに会の名称や時間枠の変更などありましたが、ご家族の方がより参加しやすい場となるよう試行錯誤しながら続けています。「家族ほっとカフェ」という会の名前のように、ご家族が束の間でもほっと一息つける場となれたら、という思いで家族会を運営しています。

家族会を担当している伊藤さんに「家族ほっとカフェ」についてお伺いしました！

介護者の会・家族会を始めたきっかけはなんですか？

家族ほっとカフェはふくろうクリニックの臨床心理士が運営しています。そのため元々家族会を行う前から認知症の方と関わる機会は多くありました。認知症当事者の生活や思いに触れる中で、当事者だけではなくご家族が支えられることも非常に重要だと気づきました。生活の中のわずかな時間ですが、気軽に立ち寄れて介護者同士の情報交換や気分転換をして帰ることのできる場があればとの思いから、家族会を始めることを決めました。

実際に介護者の会・家族会を開催してみていかがですか？

今まであまり関わることのできなかったご家族の方とお会いして、日々の介護の中で感じる思いを直接お聞きできることは、私たちにとっても非常に学びの深い時間となっています。実際に参加していただいたご家族からは「プライベートの友人には中々話せない話題なので、話せる場があると嬉しい」「自分と同じように介護をしている方と話すと、”自分だけではない“と感じて励みになる」といったお声をいただいています。

ご家族の方に少しでも実りがあればと、参加者のニーズに添ったトピックスやストレスマネジメントなどをテーマにミニ講座を交えながら、介護者同士のお気持ちを吐き出し分かちあえる場となるよう工夫しています。

皆さんに伝えたいこと

今年5月からは、よりご家族が参加しやすくなるよう、当院で行っている「本人ミーティング」と同日開催しています。認知症の診断を受けているお母様やお父様、旦那様や奥様と一緒に来院して、家族会に参加していただくことができます。当院の「家族ほっとカフェ」は話を聞く専門家である臨床心理士が運営していること、医療機関のため多職種からの情報が得られることも他の家族会にはない強みだと思います。ぜひ、お気軽にご参加ください。

　

（世田谷区認知症在宅生活サポートセンター 村上）